商業写真の持つ意味。

気付くと島田が今の仕事を始めてから、20年以上の月日が経ちました。
駆け出しの頃の料理撮影は、まだ、フィルム写真が主で、
怖い男性のカメラマンさんが多かったです。

気付くと、デジタル写真が主になり、
優しくて若いカメラマンさんが増え、
女性カメラマンさんにも多くお会いするようになりました。

弊社では料理写真も撮るので、カメラマンさんの個性を生かした仕事をお願いしてます。
例えば、かっこいい料理写真を撮る方には、商品に貼るパッケージ写真を、
優しい柔らかい感じの写真を撮る方には、レシピの写真を、
カチッとした写真をたる方には、教科書や新聞などの堅い媒体になど、
顧客が満足できる料理写真を納品できるようお仕事をお願いします。

英語で写真を撮るという単語は「shoot」と言います。
銃を撃つのと同じ単語です。
本気で写真を撮るというのは、集中力が必要で、枚数が多くても
最後まで集中力を途切れさせずに撮れるのがプロのカメラマンだと思ってます。

こちらの写真は、女性カメラマンさんで、
透明感のある写真を撮られる方です。
良いタイミングでオリーブオイルがかかってるように見えるよう、
時間もかけて、ようやくOKが出た1枚です。

最近では、デジカメで気軽に撮れてしまうことから、
アマチュアの方がちょこちょこと撮って、
加工ソフトを使えば、なんとなく絵になることもあり、
時々、私たちプロの目から見ると、
ぎょっとするようなルール違反の料理写真があります。


上はNG写真 下は正解

茶碗が左でお椀が右は、誰でも知ってるルールだと思いますが、
例えば、魚を盛り付けるとき、海の魚は頭を左側にするというルールがあります。魚が鮎やヤマメなら、頭が右側なのは、正しいのですが、
写真の中で海の魚は、左でないと見ていて違和感を覚えます。
WEBなどで、ときどきそんな写真を見かけるとプロとしては、
気持ち悪くて落ち着かない気持ちになります。

他にも通販の写真で、実際の商品とは違ったものが写真に入ってくると、
「これも付いてると思ったのに!」
というトラブルに発展します。
以前、グルーポンのおせちで写真と本物があまりに違うということがニュースになり、
おせちを出した飲食店は、閉店に追い込まれたのを思い出します。

年齢層が高い層をターゲットに高単価商品を販売するデパートや通販などでは、
写真の食器が100円食器などで買った安っぽいものだったり、
盛り付けがポップな感じだと、ターゲットに目を止めてもらえません。

100円食器がすべて悪いわけではないのですが、
イメージや高単価商品を売りたいのであれば、
器で見せる工夫も非常に大事です。

商業写真には、たくさんの意味が込められています。
そんな料理写真が必要な方は、プロにご用命くださいね。

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