八十八夜の新茶。 その2
2012年05月09日
茶師の方々のお茶の買い付けに同行させていただいたので
製茶屋さんに着くと
みなさん、茶葉と湯呑を並べて、荒茶の『利き茶』をしています。
『荒茶』とは摘みたての茶葉を蒸して、揉捻等という工程を経てから
乾燥した緑茶の原型です。
この荒茶に茶師が火入れをして、お茶の甘みやうま味を引き出します。
興味シンシンで、覗いていたら
お茶の見分け方や利き茶の作法を教えてくださったので
私も、利き茶にチャレンジしてみました。
荒茶は、茶葉の特徴が強くでます。
日常で飲んでいる緑茶よりも、青い感じで強い味がします。
製茶屋さんの3大神器(?)にびっくりしました。
「1円玉の乗ったうわざら天秤」と「沸騰したやかん」、
あとは「5つ玉のそろばん」です。
茶葉を計るのに、秤として「うわざら天秤」を使います。
1円玉は、おもり。
そういえば、1円玉=1gだっけ。と久しぶりに思い出しました。
一般的に緑茶を飲む時は、湯冷ましのお湯を使いますが
利き茶では熱湯を使って、個性を見きわめます。
沸騰したやかんは、そのために常に置いてあります。
値段の交渉は『そろばん』。
電卓だと、お茶の粉が入って壊れやすいのかな?
どのお茶屋さんでも伝統を感じさせる道具が、活躍していました。
すすめられるがままに調子にのって、味見してたら
『お茶酔い』になってしまいました。
違いは、なんとなくわかるようになりましたが、
火入れした味を想像しながら、味見できる茶師の方々を
改めて、尊敬しました。
今年の新茶が、茶師の方々の手によって
どんな風に変身するのか楽しみです。
家庭用冷凍庫。 »