きゅうり農家さん訪問。
2018年01月22日
きゅうり農家の湘南きゅうり園の吉川さんを訪ねました。
以前にも畑に伺わせていただき、ブログに書きましたが、
久しぶりの再訪です。
数年前の大雪で、ハウスが壊れてしまって、
ご苦労なさっていたので、ずーっと気になっていたのですが、
吉川さんは、そんなことで負けていませんでした。
増床して新しいハウスを建て、さらにパワーアップしてました!
農業のIT化については、耳にしますが、
吉川さんのハウスにも温度や湿度を管理する装置がついていました。
スマホにデータが飛んでくるんですって。
でもね。いくら、IT化で温度や湿度が逐次わかっても、
ハウス内の温度が熱くなり過ぎたときに、
風上の窓を開けるか、風下の窓を開けるかで
ハウス全体の温度の下がり具合が変わるんだそうです。
その辺りの調整の自動化は無理で、経験が必要だとおっしゃってました。
そのほかにも育成を早めるために、きゅうりが呼吸するために必要な
二酸化炭素を出す装置を試されているそうです。
きゅうりの下のマルチは、通常の黒でなく光合成を促すための白。
白は通常、夏に地温が上がり過ぎないように使われるそうですが、
こちらの農園では、土の中に温水を通したチューブが流していて、
冬の間は土の中が暖房のような状態になっているそうです。
きゅうり1本育てるのに、こんな工夫がされているんですね。
今回は、主にハード面での工夫の話に感激してしまったのですが、
湘南きゅうり園さんといえば、神奈川県の伝統野菜の
「相模半白節成(さがみはんじろふしなり)」で有名です。
半分白くて、半分青いキュウリです。
皮も実もしっかりしていて苦みが少ないので、
昔は漬物に適した品種ということで人気でしたが、
食卓の西洋化で、消費者は皮の柔らかいキュウリを主にサラダで食べるようになり、
作り手側の問題としては、高温や乾燥などの異常気象によるストレスに弱いなど、
生産者が徐々に減り、絶滅してしまいました。
一度絶えた「相模半白節成」を、吉川さんの農園が復活させました。
今では、神奈川県内で育てている農家さんが少しずつづ増え始めてます。
そのほかにも、ピクルスで使われる「ガーキン」や、つるつるの「フリーダム」
全体がうぐいす色の「うぐいす」など珍しい品種をいろいろ育てていらっしゃいます。
そういえば、きゅうりって、夏のイメージありませんか?
「相模半白」は、春が旬のきゅうりだそうです。
3月ぐらいから出荷予定だそうです。
育つのが楽しみ!
連絡先:
湘南きゅうり園(旧城島園芸)
